ディズニーランドを運営しているオリエンタルランドってどんな会社?
今回紹介するのは、東京ディズニーリゾートを経営・運営するオリエンタルランドです。千葉県浦安市にあるディズニーランドやディズニーシーに一度はいったことがある方も多いのではないでしょうか?
多くの人を魅了する夢の国ですが、皆さんはディズニーの運営をしているオリエンタルランドについてご存知でしょうか
ディズニーに投資や就職を検討している方は多いと思いますが、意外と運営母体であるオリエンタルランドについて知らない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、オリエンタルランドについて説明します。わかりやすく説明しますので、是非、株式投資の銘柄選定や企業研究の参考にしてください。
1. 会社概要
まずはオリエンタルランドの沿革を見ていきましょう。
<沿革>
1960年:三井不動産、京成電鉄、朝日土地興業(後に三井不動産に吸収合併)の3社による出資で設立。
1964年:浦安沖の海面埋め立て造成工事を開始。
1972年:レジャー施設「オリエンタルランド」の基本構想がまとまる。
1977年:正式名称を「東京ディズニーランド」に決定。ウォルト・ディズニー・プロダクションズと業務提携に関する基本的合意が成立。
1979年:ディズニーが「日本ウォルト・ディズニー・プロダクションズ」(現ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社)を設立。
1983年:東京ディズニーランドが開園。
1991年:第二パークのコンセプトとして、アイデア段階の「東京ディズニーシー」コンセプトがディズニー社から提示。
1995年:東京ディズニーシー基本計画作業を開始。
1996年:東京証券取引所第一部に株式上場[1]。
1999年:100%出資子会社「舞浜ビジネスサービス」「イクスピアリ」を設立。
2000年:「リゾート宣言」を発表し「東京ディズニーリゾート」が誕生、初代「東京ディズニーリゾート・アンバサダー」が就任。
2001年:舞浜リゾートラインがディズニーリゾートラインを開業。東京ディズニーシーが開園、東京ディズニーシー・ホテルミラコスタが開業。
2006年:3つ目のディズニーホテルの名称を「東京ディズニーランドホテル」に決定。
2010年:東京ディズニーランド、東京ディズニーシー合わせて5億人目の入園者が来園。
2020年:「株式会社オリエンタルランド・イノベーションズ」設立。
2021年:日曜日・祝日・ゴールデンウィークなどの繁忙期におけるチケット価格を高めに設定する変動価格制を導入。
2. 事業内容
オリエンタルランドの事業内容は主に3つです。
テーマパーク事業
主に東京ディズニーランドと東京ディズニーシー、2つのテーマパークの経営・運営に関わる事業セグメントです。
当セグメントには、株式会社オリエンタルランドに加えテーマパークの事業展開に関連したグループ内の6つの子会社を含みます。
連結売上高に占める構成比は約80%と、当社事業における3つの事業セグメントの中で最も大きな売上高を占めています。
1983年4月にオープンした東京ディズニーランドに加え、2001年9月には東京ディズニーシーがオープンしたことで、2つのテーマパークの年間合計入園者数は2500万人を超えるレベルとなりました。
さらに、2019年には東京ディズニーリゾート35周年イベントが好評を博したことなどにより、入園者数は過去最高の3,256万人となりました。
ホテル事業
株式会社ミリアルリゾートホテルズが経営、運営する、ディズニーアンバサダーホテル、東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ及び東京ディズニーランドホテルの3つのディズニーホテルと、その子会社である株式会社ブライトンコーポレーションが経営、運営する東京ディズニーセレブレーションホテル、浦安ブライトンホテル、京都ブライトンホテルなどを加えた合計7施設から構成される事業セグメントです。
ミリアルリゾートホテルズは日本で唯一、ディズニーホテルの経営、運営する権利を有しております。
舞浜エリアにある3つのディズニーホテルは、立地やキャラクター性など、それぞれのホテルで特徴の異なる、バラエティに富んだ体験価値をゲストに提供しています。
加えて、新浦安エリアにあるディズニーホテル、東京ディズニーセレブレーションホテルは、ファミリーやグループ向けに手軽なリゾートステイを提供しています。
当セグメントでは、これら4つのディズニーホテルに浦安ブライトンホテルを加えた5つのホテルを東京ディズニーリゾートで展開することにより東京ディズニーリゾートの滞在者数の向上に寄与し、ホテル事業単体のみならず、グループ事業全体の収益向上に貢献しています。
その他の事業
商業施設「イクスピアリ」(2000年7月オープン)、リゾート内を走るモノレール「ディズニーリゾートライン」(2001年7月)などで構成されています。
舞浜駅前に位置する「イクスピアリ」は、株式会社イクスピアリが運営を行っています。直営店を含む約140店舗のショップ、レストランやシネマコンプレックスで構成され、ゲストのニーズに合わせたテナントの入れ替えなども随時実施することで、常にゲストに新しい発見を提供しています。
ディズニーリゾートラインは、舞浜駅、東京ディズニーランド、東京ディズニーシー、オフィシャルホテルを結ぶモノレール事業です。モノレールの車体や内装に、ミッキーのシルエットを多く取り入れるなど、リゾート内の移動の利便性を高めるだけでなく、移動中もゲストの気分を盛り上げる役割を果たしています。
3. 会社規模
時価総額:8兆3848億円(2022年3月17日時点)
資本金:632億円(2021年3月)
純資産総額:7598億円(2021年3月)
従業員数:8782人(2021年3月)
4. 業績
【53.6%増収、営業損益76.23億円の赤字】
22/3期の連結業績予想を上方修正。売上高2390.2億円→2619.39億円(前期比53.6%増)、営業損益242.6億円の赤字→76.23億円の赤字(前期は459.89億円の赤字)、経常損益228.5億円の赤字→62.32億円の赤字(前期は492.05億円の赤字)、最終損益175.5億円の赤字→58.74億円の赤字
(前期は541.9億円の赤字)。
前回発表時は、11月末までは入園者数を制限し、12月以降段階的に入園者数の上限を引き
上げる想定をもとに業績予想を策定していましたが、10月25日から入園者数の上限を段階的に引き上げパークを運営してきたため、第3四半期連結会計期間(2021年10月~12月)の
入園者数は予想を上回りました。
ゲスト1人当たり売上高についても、商品販売収入を中心に好調に推移し、第3四半期連結会計期間のテーマパーク事業の売上高及び各利益は前回発表予想を上回りました。
第4四半期連結会計期間(2022年1月~3月)の入園者数については、千葉県全域に「まん延防止等重点措置」が適用され、1月21日から2月13日まで入園者数制限を設けることに加え、それ以降の入園者数制限の延長可能性や新型コロナウイルス感染拡大の影響による需要低下を見込んでいます。
ようやくコロナの影響から回復傾向にあるオリエンタルランドですが、過去の業績についても見ておきましょう。
決算期 | 売上高 | 営業益 | 経常益 | 最終益 | 修正1株益 | 1株配 |
---|---|---|---|---|---|---|
2018.03 | 479,280 | 110,285 | 111,660 | 81,191 | 246.7 | 40 |
2019.03 | 525,622 | 129,278 | 129,439 | 90,286 | 274.7 | 42 |
2020.03 | 464,450 | 96,862 | 98,062 | 62,217 | 189.2 | 44 |
2021.03 | 170,581 | -45,989 | -49,205 | -54,190 | -165.5 | 26 |
予2022.03 | 261,939 | -7,623 | -6,232 | -5,874 | -17.9 | 26 |
2019年3月期の過去最高売り上げの半分程度ですが、コロナウィルスの影響が収まれば、V字回復する可能性は極めて高いでしょう。
5. 財務分析
株式投資や企業研究を行う上で財務分析は非常に重要です。
いくら成長が期待できる企業でも財務基盤が安定していなければ、安定的な経営はできないからです。
財務基盤は企業にとって非常に重要なものになりますのでしっかり確認するようにしましょう。
財務分析を行う方法は様々ですが、一般的には「成長性」「収益性」「安全性」の3つの側面を見るべきだといわれています。
それではオリエンタルランドの財務基盤を「成長性」「収益性」「安全性」から見てみましょう。
(1) 成長性
成長性は一般的には増収率 (売上がどれくらいのびているかを示す指標)で判断されます。
年20%以上の増収率を達成していればかなり優秀であるといわれています。
オリエンタルランドの2021年の売上高は1705億円に対し2022年の予想売上高は2619億円と153%の増益です。大きく売上高を伸ばしているのがわかりますね。
(2) 収益性
最終利益は2021年が58億円の赤字、2022年の予想は541億円の赤字です。まだ赤字ですがコロナが収まれば過去最高収益の900億円をすぐに追い抜くでしょう。
(3) 安全性
安全性は自己資本比率が高いと良いとされています。安全性が高いとされている目安は33%です。オリエンタルランドの自己資本比率は、73.0%です。非常に安全性の高い会社といえます。
6. トピック:東京ディズニー、入場制限緩和~収容人数の5割未満まで
東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランドは2月28日、3月1日から入場者数制限を緩和すると発表しました。まん延防止等重点措置に伴い各パーク1日2万人としていましたが、最大収容人数の50%を超えない範囲内で入場者数を段階的に引き上げます。
オリエンタルランドは1月21日から各パークの入場者数を1日最大2万人に制限していました。 現在もまん延防止等重点措置の適用は続いていますが、同社が千葉県に相談した結果、事前のチケット販売で入場者数を正確に把握しているほかパーク内でも感染拡大防止策に取り組んでいることなどもあり緩和が認められました。
1日から段階的に緩和し、具体的な人数制限については非公表ですが、最大収容人数の50%未満までの入場が可能となります。運営時間は午前9時〜午後9時で変えず、酒類の提供も千葉県から確認店の認証を得ているため継続して行います。
7. 今後の業績見通し
オリエンタルランドの業績は今後、大きく飛躍すると私は考えます。なぜならコロナに対する人々の考え方が大きく変わってきているからです。「ゼロコロナ」ではなく「ウィズコロナ」を受け入れる土壌が出来上がりつつあり、今後、オリエンタルランドの業績は大きく回復するでしょう。
現在もオリエンタルランドの株価は過去最高値を更新するなど非常に好調ですが、さらに株価は上昇するのではないでしょうか?
8. まとめ
今回はオリエンタルランドの株価についてまとめました。オリエンタルランドの株価は現在、過去最高値を更新するなど非常に好調ですが、今後さらに上昇すると私は見ています。ぜひ今回の記事を参考にオリエンタルランドの株を購入してみてはいかがでしょうか。