クラウドワークの先駆け!ランサーズについて徹底解説!

副業全盛の今、自宅に居ながら収入を得られるクラウドワークに興味がある方は多いのではないでしょうか?
ひと昔前は、副業というとアルバイトなどが主でした。アルバイトの副業も決して悪くないですが時間を拘束されてしまい、本業に影響が出ることもあるでしょう。 その点、ランサーズが提供しているクラウドワークであれば自宅でできる仕事がたくさんあるので、自分の好きな時間に仕事ができます。
そこで今回はクラウドワークの先駆けであるランサーズについて説明します。かなり詳しく説明しますので企業研究や株式投資の銘柄選定の役に立てていただければ幸いです。

1. 会社概要

まずはランサーズの会社概要についてみていきましょう。


<沿革>

2008年:神奈川県川崎市にて、株式会社リート創業

2012:ランサーズ株式会社 に商号変更

2014年:KDDI株式会社、株式会社インテリジェンスホールディングス、株式会社コロプラ、グリーベンチャーズ株式会社、株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ、GMO VenturePartners株式会社を割当先とする総額約10億円の第三者割当増資を実施

2016年:「新しい働き方LAB」を渋谷に新設

2016年:セガネットワークスと合併会社「クロシードデジタル株式会社」設立

2017年:クオント株式会社を新設分割により設立

2017年:パラフト株式会社(現ランサーズエージェンシー株式会社)を完全子会社化

2018年:クオント株式会社をグリー株式会社に譲渡

2019年:シクロマーケティング株式会社を完全子会社化

2019年:マザーズ上場

2. 事業内容

ランサーズの事業内容を見ていきましょう。「個のエンパワーメント」をミッションとし、「テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会をつくる」をビジョンとして掲げ、企業とフリーランスをマッチングさせる仕事のプラットフォームの運営により、双方の新しい働き方を支援しています。

オンライン上で企業と個人が直接マッチングするサービスである「Lancers」、「Lancers」での直接依頼が困難なクライアントや大量・複雑な案件を一括で依頼(発注)したい クライアントに対してランサーズが直接依頼(発注)を引き受ける法人向けのサービスである「LancersOutsourcing」、クライアントのエンジニア、デザイナー、マーケター等の求人ニーズに対応して、フリーランス人材をエージェントを介して紹介するサービスである「Lancers Agent」及び、クライアントによるBPOニーズもしくは定額での業務委託ニーズに対応して当社グループが厳選したフリーランスチームに一括で依頼(発注)できるサービスである「Lancers Assistant」や月額定額制でバナー制作やデザイン制作などをフリーランスに依頼(発注)できるサービスである「Lancers Creative」等を運営し、堅調に事業を拡大してきました。

3. 会社規模

時価総額:58億円(2022年4月7日時点)
資本金:97万円(2021年3月時点)
純資産総額:18億円(2021年3月時点)
従業員:183人(2021年3月時点)

4. 業績

【0.9%増収、営業赤字転落】
22/3期の連結業績予想は、売上高39.02億円(前期比0.9%増)、営業損益3.7億円の赤字(前期は3600万円の黒字)、経常損益3.63億円の赤字(前期は4800万円の黒字)、最終損益4.52億円の赤字(前期は3700万円の黒字)。

当期の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の日本を含む世界各国における感染拡大 の継続により、経済活動への長期的な影響が懸念されています。

同社グループ経由で取引される金額の総額である流通総額とクライアント及びランサーへ提供される付加価値を示す売上総利益の最大化を重視した経営を行います。 「テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会をつくる」というビジョンを実現すべく、サービスラインナップの拡充や機能追加によって、クライアント利用社数及びクライアント利用額を増加させることにより、流通総額を持続的に成長させていくようです。

流通総額が本第四半期(単体)において33.1%増加しているマーケットプレイス事業については約4億円の積極投資をする予定であり、カテゴリーの拡大やマッチングの仕組みの多様化により新規 既存の両クライアントの利用を促す施策を展開していきます。
ランサーズの売上高は上がっていますが利益は減っている状況です。積極的に投資をしている証拠でしょう。

では2018年からのランサーズの決算を見ていきましょう

(単位:百万円)
決算期 売上高 営業益 経常益 最終益 修正1株益 1株配
2018.03 1,910 -350 -351 -354 -39.4 0
2019.03 2,522 -202 -93 -17 -2 0
2020.03 3,474 -307 -328 -353 -27.9 0
2021.03 3,868 36 48 37 2.4 0
予 2022.03 3,902 -370 -363 -452 -28.7 0

このように着実に売り上げを伸ばしているのがわかります。ランサーズの業界はかなり伸びしろがあるので今後も楽しみです。

5. 財務分析

株式投資や企業研究を行う上で財務分析は非常に重要です。
いくら成長が期待できる企業でも財務基盤が安定していなければ、安定的な経営はできないからです。
財務基盤は企業にとって非常に重要なものになりますのでしっかり確認するようにしましょう。
財務分析を行う方法は様々ですが、一般的には「成長性」「収益性」「安全性」の3つの側面を見るべきだといわれています。
それではランサーズの財務基盤を「成長性」「収益性」「安全性」から見てみましょう。

(1) 成長性

成長性は一般的には増収率 (売上がどれくらいのびているかを示す指標)で判断されます。
年20%以上の増収率を達成していればかなり優秀であるといわれています。
ランサーズの2021年の売上高は38億円に対し2022年の予想売上高は39億円と増収です。過去の決算を見ていただくとお分かりのように毎年増収となっています。

(2) 収益性

最終利益は2021年が3700万円の黒字、2022年の予想は4億5200万円の赤字です。積極的に投資を行っている段階なので今後が楽しみです。

(3) 安全性

安全性は自己資本比率が高いと良いとされています。安全性が高いとされている目安は33%です。ランサーズの自己資本比率は、53.5%です。安全性もまったく問題ありません。

6. トピック:サブスク型でスキル販売できる新プランを開始

4月5日の取引終了後、フリーランスがビジネススキルを商品化できる「パッケージ方式」のサブスクリプション版の提供を開始したと発表しており、これが好感されています。
ランサーズは、個人と企業をオンラインでマッチングする受発注プラットフォームを運営。「パッケージ方式」のサブスクリプション版では、従来のスポット契約に加えて、3カ月契約、6カ月契約を選択することが可能。 これにより、仕事を受注したフリーランスは長期的に仕事を確保でき、クライアントは仕事を依頼する際の契約フローの工数を抑えることができるため、より柔軟な仕事の受発注が可能になるといいます。

7. 今後の業績見通し

ランサーズが主な業務にしている副業プラットフォームは今後、さらなる発展が期待できる分野です。 様々な会社がこの分野に進出をしていますがランサーズは、クラウドワークのさきがけの企業です。先行企業のメリットを活かして今後さらに業績が伸びると考えます。

8. まとめ

今回は、クラウドワークの先駆け企業であるランサーズについて説明をしました。ランサーズの利益は今年度は厳しいものになりますが、売り上げはしっかり上昇しています。投資を回収する時期がくれば株価は大きく上昇するはずです。