3大携帯キャリアの一角!KDDIってどんな会社なの?
この記事を読んでいる方の中に、携帯電話を持っていない方はほぼいらっしゃらないのではないでしょうか。
日本人のほとんどが持っている携帯電話ですが、多くの方は3大キャリアと契約していると思います。
3大キャリアとは言わずもがな、ソフトバンク、NTTドコモそしてKDDIの3社です。
今回は、3大キャリアの一鶴を占めるKDDIについて説明をします。
わかりやすくかつ詳しく説明しますのでぜひ株式投資の銘柄選定や企業研究の役に立てていただければ幸いです。
1. 会社概要
まずはKDDiの会社概要についてみていきましょう。
<沿革>
2000年:第二電電株式会社を存続会社としてケイディディ株式会社及び日本移動通信株式会社と合併し、株式会社ディーディーアイ(DDI CORPORATION)となる。また、通称・ロゴマークとして「KDDI」を採用。
2001年:ケイディーディーアイ株式会社が株式会社エーユーを合併。
2002年:ケイディーディーアイ株式会社がKDDI株式会社と商号変更する(ローマ字商号の解禁により)。
2008年:ワイヤレスブロードバンド企画を「UQコミュニケーションズ株式会社」に社名変更。準備会社から事業会社に移行。 携帯電話事業のツーカーがサービスを終了(新規受付は2006年6月終了)。
2012年:iPhone 5の発売開始に併せ第3.9世代移動通信システム(3.9G)のLTEサービスau 4G LTEを2.1 GHz帯で順次開始。
2015年:ルクサとの協業で「au WALLET Market」を開業。
2018年:イーオンホールディングスの株式を取得し、完全子会社化。
2019年:決済・金融事業の強化を目的に、中間金融持株会社「auフィナンシャルホールディングス株式会社」を設立。同日にKDDI傘下の6社(じぶん銀行・KDDIフィナンシャルサービス・ウェブマネー・KDDIアセットマネジメント・KDDI Reinsurance Corporation・カブドットコム証券)を同社の傘下にし、同年度中にauが頭に付いた新社名(auじぶん銀行・auフィナンシャルサービス・auペイメント・auアセットマネジメント・au Reinsurance Corporation・auカブコム証券)に変更。
2020年:UQコミュニケーションズのUQ mobile事業を承継(サブブランドとして存続)。
2. 事業内容
KDDIの事業セグメントは主に2つに分かれています。
・パーソナルセグメント
・ビジネスセグメント
KDDIの事業内容を見ていきましょう。
パーソナルセグメント
パーソナルセグメントでは、個人向けにサービスを提供しています。日本国内においては、通信サービス(スマートフォン・携帯電話、FTTH/CATVサービス等)を中心に、コマース・金融・エネルギー・エンターテインメント・教育・ヘルスケア等のライフデザインサービスを連携しながら拡充することで、新たな体験価値の提供を目指しています。
モバイル通信サービスでは、「au」「UQ mobile」「povo」のマルチブランドを通じて、市場環境やお客さまニーズに即したさまざまなサービスを機動的に提供しています。
ライフデザイン領域では、au PAYやauスマートパスといったお客さま接点を起点に、金融・エネルギー・コマースといったサービスを提供しており、今後、さらなる顧客接点の強化とポイント流通によりau経済圏の拡大を目指します。
また、海外においては、国内で培った事業ノウハウを生かし、ミャンマーやモンゴルをはじめとするアジア地域を中心とした個人のお客さま向けに、通信サービス及びライフデザインサービスの提供に積極的に取り組んでいます。
ビジネスセグメント
ビジネスセグメントでは、日本国内及び海外において、幅広い法人向けに、スマートフォン等のデバイス、ネットワーク・クラウド等の多様なソリューションに加え、TELEHOUSE」ブランドでのデータセンターサービス等を提供しています。
さらに、5GやIoTなどの技術を活用し、グローバル規模でお客さまのビジネスの発展・拡大に貢献するソリューションを、パートナー企業との連携によってワンストップで提供することで、DXを共創しています。
また、日本国内の中小企業については、連結子会社のKDDIまとめてオフィスグループによる地域に密着したサポート体制を全国規模で実現しています。
3. 会社規模
時価総額:9兆2282億円(2022年3月31日時点)
資本金:1418億円(2021年3月時点)
純資産総額:5兆2594億円(2021年3月時点)
従業員:48692人(2021年3月時点)
4. 業績
【0.7%増収、1.2%営業増益】
22/3期の連結業績予想は、売上高にあたる売上収益5兆3500億円(前期比0.7%増)、営業利益1兆500億円(同1.2%増)、純利益6550億円(同
0.5%増)。
新型コロナウイルス感染症による影響の精査を進めるとともに、通信料金の値下げ、生活様式の大きな変化、競争環境の激化などの環境変化を事業機会と捉え、成長領域のさらなる拡大やコスト削減等を推進し、
持続的成長を目指しています。
売上高は、5兆3500億円と対前年で増収を見込んでいます。営業利益は1兆500億円、純利益は6550億円とそれぞれ対前年で増益を見込んでいます。
事業戦略の推進、経営基盤の強化に取り組むことにより、22/3期の業績予想および中期経営計画(持続的成長と株主還元強化の両立)達成を目指すようです。
それでは過去のKDDIの決算も見ておきましょう。
決算期 | 売上高 | 営業益 | 経常益 | 最終益 | 修正1株益 | 1株配 |
---|---|---|---|---|---|---|
2018.03 | 5,041,978 | 962,793 | 955,147 | 572,528 | 235.5 | 90 |
2019.03 | 5,080,353 | 1,013,729 | 1,010,275 | 617,669 | 259.1 | 105 |
2020.03 | 5,237,221 | 1,025,237 | 1,020,699 | 639,767 | 275.7 | 115 |
2021.03 | 5,312,599 | 1,037,395 | 1,038,056 | 651,496 | 284.2 | 120 |
2022.03 | 5,350,000 | 1,050,000 | - | 655,000 | 295.2 | 125 |
いかがでしょうか?かなり安定しているのがわかりますね。さすが3大携帯キャリアの一角だけあります。
5. 財務分析
株式投資や企業研究を行う上で財務分析は非常に重要です。
いくら成長が期待できる企業でも財務基盤が安定していなければ、安定的な経営はできないからです。
財務基盤は企業にとって非常に重要なものになりますのでしっかり確認するようにしましょう。
財務分析を行う方法は様々ですが、一般的には「成長性」「収益性」「安全性」の3つの側面を見るべきだといわれています。
それではKDDIの財務基盤を「成長性」「収益性」「安全性」から見てみましょう。
(1) 成長性
成長性は一般的には増収率 (売上がどれくらいのびているかを示す指標)で判断されます。
年20%以上の増収率を達成していればかなり優秀であるといわれています。
KDDIの2021年の売上高は5兆3125億円に対し2022年の予想売上高は5兆3500億円とわずかながらの増益です。ただし、過去の決算を見ていただいたようにかなり安定しているので大きな問題ではないでしょう。
(2) 収益性
最終利益は2021年が6514億円、2022年の予想は6550億円です。こちらも高いところで安定していますのでまったく問題ないでしょう。
(3) 安全性
安全性は自己資本比率が高いと良いとされています。安全性が高いとされている目安は33%です。KDDIの自己資本比率は、45.18%です。安全性もまったく問題ありません。
6. トピック:au が3月末で3G 終了 どうなるガラケーユーザー争奪戦
KDDI は「au」の 3G携帯電話サービスを3月31日に終了しました。これにより
3G規格の携帯電話などを利用しているユーザーは、現行の通信規格「4G」もしくは高速通信規格「5G」の対応機種に乗り換える必要があります。
3月31日までに機種変更しない場合は4月1日以降、自動的に解約もしくは一時休止状態となります。
これまでauは無料で交換できる機種を用意するなど、ユーザーの乗り換えを促進してきました。
しかし、それでも何もしていないユーザーが一定数残っています。そんなユーザーに向けて6月末まで電話番号とメールアドレスを保持して、適宜利用できるようにしているといいます。
世間的には「3G終了=ガラケーが使えなくなる」というイメージが強く植え付けられていますが、実際は微妙に違います。
3Gが終了するといっても、ここ最近販売されている折りたたみ式の携帯電話は4Gに対応しており、3Gが終了しても継続して利用可能です。しかし今後このユーザーの取り合いは激しくなるでしょう。
これまではデータ通信の料金プランがMVNOにとっての主戦場になっていました。 NTT
ドコモが3Gサービスを終了させる26年3月までの今後4年間は、音声通話を重視するガラケーユーザーの争奪戦が続きそうです。
7. 今後の業績見通し
KDDIの業績は、今後もかなり安定してついていくことが予想されます。なぜなら携帯電話がされる可能性は限りなく低いからです。株価チャートを見ていただいても、KDDIの株価は上昇を続けています。過去の決算内容を見ても非常に安定しており、今後も高いレベルの業績を出してくると予想できるでしょう。
8. まとめ
今回は、3大携帯キャリアの一角を占めるKDDIについて説明をしました。
KDDIは、非常に業績が良く、今後も安定して高い業績を維持できると私は予想します。
株主優待の内容も非常に良く、株価は基本的に右肩上がりで上昇していますので、KDDIの投資を今から検討してみるのも良いのではないでしょうか。